北海道内は23日、発達した低気圧の影響で暴風雪に見舞われた。オホーツクや十勝地方では記録的な積雪となり、降雪や強風の影響で停電が多発。23日午後8時30分現在、全道で約2万6080戸が停電し、特に紋別市では市内の全域の約1万3350戸が停電。住民は厳しい寒さの中で夜を過ごした。(奈良山雅俊、中沢滋人、新田哲史、岡田昇)
紋別市は災害救助法に基づき、自衛隊への災害派遣要請を検討。北海道と調整している。
北海道電力によると、23日午後3時32分ごろ、オホーツク地方の紋別市、湧別町、雄武町、興部町、遠軽町などで大規模な停電が発生した。午後8時30分現在の停電戸数は紋別市が全域の約1万3350戸で最も多く、湧別町が約5060戸、雄武町が約2960戸、興部町が約2510戸など。
北電は23日夜、紋別市元紋別にある鉄塔(高22㍍)が倒壊しているのを確認した。鉄塔は紋別市と周辺の雄武町、興部町、遠軽町、湧別町に電気を供給する送電線を支えている。倒壊の原因は不明で、午後9時時点で復旧のめどは立っていない。
北電によると、2012年11月に室蘭市で鉄塔が暴風雪のため倒れたケースがあり、復旧には約3日間かかったという。
北電は全社を挙げた対応が必要と判断し、午後5時に非常災害対策本部を設置した。設置は低気圧の影響で停電が相次いだ昨年12月以来。
十勝地方では電線の断線や電柱の倒壊などが相次ぎ、最大3400戸(午前10時ごろ)が停電した。帯広支店の担当者は「(気温の影響で)今日の雪は湿って電線にはりつきやすく、重みで断線しやすくなっているのでは」と話した。
えりも町では22日午後10時半過ぎ、強風による倒木で付近の送電線が切れ、町内全域で停電が発生。復旧に時間がかかり、町内の停電が全て解消されたのは23日午後7時ごろだった。
全域停電の紋別、避難所設置
市内全域で停電した紋別市では住民が対応に追われた。
紋別港に近い道立オホーツク…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル